自分で撮影した写真を、気軽に販売できることで有名なストックフォト。写真はデータとしてアップロードするので、人気が出れば放置していても収益が発生し続けます。
ですが、多くのクリエイターは売れない写真ばかりを投稿しており、「稼げない⇒やめる」という典型的なパターンに陥っているようです。
私が取り組んでいるのは写真ACというストックフォトですが、毎日報告されるランキングレポートからもその実情が手に取るようにわかります。
事実、月間の写真ダウンロードが10枚の時、ランキングは6,762位でした。
その時のクリエイター登録数は110,804名だったので、たった10枚(30円相当)で上位6.1%という事を意味しています。
しかも換金の条件は5,000円相当~となっており、大半の方は収益化すらできていない状態です。
今の私は80位くらいに位置しています。150位あたりの時に月5,000円、80位あたりから月10,000円相当の換金ができるようになるとわかりました。(※登録者数は年間で30,000人ほど増えているので、順位は変動していきます)
80位というのは、全体の0.072%という極めて少ない数です。この数字だけを見ると絶望的な気がしてきますが、決して不可能なわけではありません。
実際に私は2.5ヶ月間の取り組みで、この結果を出しました。精力的に活動しているクリエイターは数百人しかいない可能性が高く、今後も売り上げは伸びていくと考えています。
そこで今回は、ストックフォトで稼げない理由|売れる・売れない写真の見分け方について解説していきます。
稼げない理由は単純にリサーチ不足
写真を投稿すれば稼げるという「気軽」なイメージが先行しているため、99%のクリエイターは換金すらできずに挫折しているのがストックフォトです。
稼げない理由は、大きく分けて2つあります。
- ビジネスを理解出来ていない
- リサーチが不足している
副業というと軽く考えてしまう人が多いですが、副業は仕事です。お金をもらうのであれば、その本質は本業と変わりありません。
そして仕事というのは、顧客の満足度を高めることによって対価が発生するモノです。適当なやっつけ仕事にお金を払う人はいません。
この点が理解できていないと「ユーザーが欲しい写真を用意する」という視点が生まれてこないので、一向に写真が売れずドロップアウトすることになります。
次にリサーチ不足です。現代はインターネットの普及とITの革新によって、情報の価値というのはほとんど無いに等しいといえます。
一昔前であれば、師匠に数年弟子入りしてやっと得た情報でも、スマホでググればすぐに答えが手に入る時代なのです。
もちろん、ストックフォトも同じです。無料の情報でいいから適切に集めていけば、稼げるようになる道筋は自然と見えてくるはずです。
-
自分で撮った写真が収入になるストックフォト副業は儲かるのか?
「写真を撮って投稿する」 たったコレだけで収益が発生するストックフォト。バイトなどとは違い強制的な時間拘束はなく、空いた時間に自分のペースで取り組めるので、サラリーマンには魅力的な副業といえます。 写 ...
続きを見る
売れる写真を見つけ出す2つのコツ
ココからは、売れる写真を見つけるための具体的なコツを紹介していきます。私が取り組んでいる写真AC限定の話ですが、初心者がストックフォトをやるなら一番オススメなので、コレ一択で問題ありません。
ランキングを確認する
写真ACにはランキング機能があり、いくつかの項目で順位を確認することができます。
- ダウンロード数
- アクセス数
- ナイス数
- 投稿数
- ファン数
- ポイント換金額
例えば、ダウンロード数が多い順に、10名のクリエイターを調べてみます。各クリエイターの「ダウンロード数÷投稿数」という計算をすれば、どのクリエイターが効率的に稼いでいるかがわかります。
(正確には登録日がわからないので、ザックリした情報にはなります。)
そのクリエイターの写真を人気順に並べ替え、上位の写真のダウンロード数をみてみましょう。確かに1枚の写真が数千回もダウンロードされているので、需要のある写真だと判断できます。
これを繰り返していけば、どのテーマのどういった写真が効率的に売れているのかは一目瞭然です。
一例を挙げると、背景画像は効率的にダウンロードされていました。もはや写真ではなく全て合成なのですが、少ない投稿数でよく売れている傾向がみてとれます。
ただ、私には興味が薄くスキルが足りないため、積極的には攻略していません。一番大切なのはモチベーションなので、できるだけ自分の好みのテーマでリサーチしてみましょう。
ターゲットを明確にする
ストックフォトというのは、ただ何となく撮った写真は売れません。ユーザーが欲しいと思っている写真を用意する必要があります。
ターゲットを明確にするには「ペルソナ」を使います。まるでその人が実在しているかのように、え?ここまで?というくらい具体的に設定するのです。
- 20代後半
- 男性
- 都内在住
- 賃貸マンション
- 独身1人暮らし
- 年収600万円
- ビジネス系ライター・・・etc
これくらい条件を付けていくと、キレイ目のスーツ姿をベースに、ビジネス系アイコンを使って、近未来的で光を使った、ITをイメージさせるような写真にするか。なんていう考えが明確に見えてきたりします。
20代で600万円も稼ぐ、都内在住の独身貴族のライターですからね。イケイケな記事のアイキャッチを探しているところが想像できます。具体的にはこんな感じになりました▼
余談ですが真面目に2ヵ月取り組めば、全くの未経験でもコレくらいの写真は作れるようになります。では、次・・・
- 40代
- 女性
- 都内近郊
- 一戸建て
- 夫婦子供の4人暮らし
- 趣味は料理とエコライフ
こんな感じのペルソナにすると、背景はシンプル、素材は調味料にして、盛り付け容器は白系の陶器、レシピやコメントを書くためのコピースペースを用意して、白ベースのサイトや壁紙とケンカしない色で統一感を出すか。
なんていうビジョンが見えたりします。具体的にはこんな感じです(オリーブオイル)▼
もちろんペルソナ設定したからといって、全てが当たるわけではありません。ですが、何も考えずに投稿した写真よりも、格段にダウンロード数は多くなります。
稼ぐ為に必要な最低限のスキルは2つ
テーマの方向性が決まったら、実際に素材を撮影して集めていきます。上記写真を見てわかるように、対象をくっきり撮影するスキルと、撮影した画像を編集するスキルが必要です。
撮影スキル
カメラにも色々な種類がありますが、一眼レフを使いこなすのがベストです。普通に購入するとけっこう高い代物なので、持っていないならレンタルするとコストを抑えることができます。
iPhoneなどでもキレイに撮影できますが、アップにした時の画質に大きな差が出てきます。やはり一眼レフは、アップにしてもくっきりとキレイな状態を保てます。
私が使用しているのはCanonのKISSシリーズです。オート設定機能が豊富な、初心者用の一眼レフだと思います。正直、カメラについては詳しくありません。実家に眠っていた一眼レフを使用しています。
使いこなしているのはピント合わせ、F値調整、明るさ調整の3つくらい。カメラにこだわらなくても、売れる写真は撮影できます。
あとは撮影機材があると、より良い写真が撮影できます。私は不要なモノもたくさん買ってしまったので、必要だと感じたモノだけリストアップしておきます。
- 照明機材
- 緑と白のリバーシブル背景布
- A3サイズの背景紙
- 100円ショップの小物
太陽光が一番キレイに撮影できますが、屋外だと何かと人目も気になります。家庭用の照明だとどうしても暗くなりがちなので、照明機材があると便利です。
画像は切り取って加工することも多いので、無地の背景で撮影しておくと後の作業がラクになります。緑と白のリバーシブル背景布があれば、大抵のモノには対応できるはずです。
小物の物撮りには、A3サイズの背景紙が最適です。コチラもリバーシブルでいくつも種類があるので、素材のイメージで変えることができるよう1セットあると重宝します。
小物は100円ショップで仕入れましょう。メリットとして安いのはもちろんですが、ブランドロゴなどがないモノが多いので、著作権のリスクを軽減できます。
自分自身や自分の体のパーツを素材として使用するなら、三脚もあったほうがオススメです。
編集(加工)スキル
売れている写真をリサーチすると、ほぼ100%編集されたモノです。業界用語では「レタッチ」といいます。そのため、売上を伸ばすためには、レタッチが必須の作業となります。
さて、実はここまでの話はそれほど難しくない内容でした。しっかりリサーチして、必要な素材を撮影しましょうね、というだけの話です。
ですが、これから解説するレタッチはけっこう難しいです。作業自体は単純なのですが、ソフトの使い方を習得するのがとても大変です。
私が利用している編集ソフトは、アドビ社が提供するPhotoshop(フォトショップ)です。
ユーザー数が多いので、ブログやYouTubeでの解説コンテンツも豊富にあり、自分がやりたいレタッチの解決策を見つけやすかったので選びました。
契約したのは最安値の月1,000円ほどのプランです。これでも十分すぎるほどの編集機能が備わっています。
Photoshopを初めて使うときは、かなり苦労すると覚悟しておいてください。ExcelやWordを初見で使い始めるのと同じです。
機能が多すぎて全部を使いこなすのは絶対に不可能なので、自分がやりたい編集スキルだけを覚えていくのが近道となります。
私は初月に1,000枚もの写真を投稿しました。これには「初速をあげる」「Photoshopを使いこなす」という2つの目的がありました。
1ヵ月目はかなりキツかったですが、2ヵ月目にもなれば自分が使いたい編集スキルくらいは身に付きます。
ExcelやWordも同じですよね。いまだに知らない機能はたくさんありますが、一部の機能が使えれば普段の仕事への支障はありません。
選択と集中で、必要なスキルだけを一気に習得するようにしましょう。
オススメの写真のテーマ
最後に、オススメの写真テーマを紹介しておきます。
料理や食材の写真
料理や食材の写真は、素材を用意する手間がかかりません。炊事の前に食材を撮影、出来上がった料理を撮影していくだけで、2つの素材を集められます。
様々なカットで撮影すれば、それだけで毎日10枚は写真が手に入るはずです。コストパフォーマンスがとても良いテーマといえます。
食べ物の写真はバカ売れするわけではありませんが、初心者が最初に取り組むにはオススメです。
人物の写真
稼ぎ重視で取り組むのであれば、モデルを起用して人物を撮っていきましょう。物撮りの3.67倍の売上になります。モデルリリース(肖像権仕様の同意)が必要なので、その点は抜かりなく対応してください。
ですが、モデルリリースが不要な写真でも需要は多くあり、物撮りよりもダウンロード率が高いです。例えば顔を写さない胴体部分だけの写真や、手や足など体のパーツです。
私がメインで投稿しているのも、顔無しスーツのビジネスマンです。
単価は物撮りと同じになってしまいますが、スーツを着た自分を撮影するのでモデルの起用は要りません。需要があるので、売れ行きは好調です。
動物やペットの写真
自宅で生き物を飼っているなら、それらを被写体として撮影するのもいいでしょう。
単体では売れにくいですが、はてなマークやビックリマークと組み合わせて合成すると、よくダウンロードされるようになります。
まとめ
以上、ストックフォトで稼げない理由|売れる・売れない写真の見分け方についての解説でした!
まず大前提として、ビジネスとは何なのか?という所を理解してください。ユーザーの需要を満たすことで対価が発生します。
その後は、徹底的なリサーチです。インターネット上には、無料なのに優良な情報で溢れかえっています。
具体的には写真ACのランキングをチェックして、実際によく売れている写真を調べて下さい。そして、ペルソナを設定しましょう。
撮影には一眼レフを推奨します。購入は高いので、最初はレンタルがオススメです。照明機材と背景素材があると、撮影の幅が広がります。
編集にはPhotoshopを使います。最初は大変ですが、1ヵ月で集中して必要なスキルだけを身に付けるのがベストです。
オススメのテーマは「食べ物」「人物」「生き物」となります。
この記事では、ストックフォトでの稼ぎ方を、かなり詳しく具体的に解説しました。ですが、ノウハウコレクターのうちは1円も稼ぐことはできません。本気度の高い方は、今すぐクリエイター登録をしてみてください。