メダカは比較的強い魚なので、屋外でも屋内でも飼育することが可能です。ただ、どちらかを選べるのなら屋外での飼育がオススメです。
屋外は元々の生息環境に似ているので、メダカが本来持っているメリハリのある動きをします。しかし、屋外飼育には注意点もあります。
そこで今回は、屋外でのメダカの飼い方について解説していきます。
屋外飼育のメリットとデメリットをしっかりと把握して、元気なメダカを育てていきましょう。
屋外でメダカを飼育するメリットとデメリット
それでは早速、メダカを外飼いするメリットとデメリットについて紹介していきます。
外飼いのメリット
屋外飼育における最大のメリットは日光です。
生物が生きていくうえで必須な要素で、適度な紫外線が重要と言われています。紫外線には骨を作るために、必要なビタミンDを活性化させる作用があります。また、水槽内の殺菌効果もあるといわれています。
私は屋外と屋内の両方でメダカを飼育していますが、病気に罹る頻度は圧倒的に屋外が多いです。これらは日光が大きく影響していると考えられます。
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また、屋外の水槽はメンテナンスがしやすいです。外なので水換えの水はそのまま地面に排水できますし、汚れモノをチョット洗うのにも周りを気にする必要がありません。
屋内飼育では排水する水を外まで運ばなければなりませんし、洗い物をしたい時も水道までもっていかなければなりません。
外飼いのデメリット
外飼いはメリットの方が多いと考えていますが、デメリットが無いわけではありません。
真夏の屋外水槽は、水温が40℃を超える事もあります。強いと言われるメダカでも、さすがに水温40℃はよろしくありません。
そして、春や秋など1日の気温差が激しい時は、水カビなどの病気が発生しやすくなります。
冬は活動をほぼ停止して越冬しますが、それはそれで餌をほとんど食べないのでリスクがあります。事前に栄養を蓄えられなかった個体は、冬の間に死んでしまう事も。
水温はメダカへの影響がダイレクトなので、屋外飼育では注意しておかなければなりません。
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また、猫やアライグマ、ハクビシンなど、害獣による被害もあります。我が家も何度となくいたずらをされて、水槽の栓を抜かれたり、配管をちぎられたり、糞をされたりしました。
最近では高級メダカブームもあって、盗難被害も多発しています。
屋外での飼い方
続いて、屋外でメダカを飼育する方法を解説していきます。
大きめの水槽を使用する
まず、一番重要なのが水槽の大きさです。デメリットでも触れましたが、屋外飼育のリスクは水温変化です。
水温変化を少なくするためには、水槽の水量を増やすのが効果的です。また、水槽の色も黒よりも青や白の方が水温上昇を抑えることができます。
具体的には、60リットルくらいのジャンボタライや120リットルのトロ舟などがオススメです。
10リットル程度の小規模水槽を使用する場合、直射日光が当たらないようにするなどの工夫が必要となります。
水槽に濾材を入れる
良い飼育水を保つためには、バクテリアの定着が必須となります。その定着先として水槽の中に濾材を入れます。
濾材にもいくつか種類があり、市販の一般的なモノから赤玉土での代用などがあります。
私の場合はエアレーションとセットにしているので、ロカボーイを使用しています。
エアレーションをセットする
エアレーションの設置は賛否両論ありますが、屋外飼育で水量に対してメダカが少ないのであれば不要だと考えています。
エアレーションの目的は水に溶けている溶存酸素の維持ですが、酸素供給はブクブクではなくそれによる水面の揺らぎだといわれています。
屋外では常に風が吹いているので、水槽の水面は少なからず揺れています。また、雨が降れば激しく波打つはずです。
もし水槽に対してメダカの数が多いのであれば、エアレーションを設置したほうがいいでしょう。
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餌は1日2回与える
無事にメダカの飼育が始まったら、餌を与えていきます。つい多く与えがちになりますが、餌は2分くらいで食べきれる量にしてください。
市販の粉餌は栄養満点ですが、食べ残しがあるとすぐに水質が悪化します。メダカのシーズンは夏場になりますので、その時期は1日2回ほど餌を与えるようにしましょう。
春秋は餌の量を減らし、冬は餌を与えません。
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水換えは1回に1/3くらい
水換えの目安は1回に1/3くらいです。多すぎると安定している水質のバランスを崩してしまいますし、少なすぎるとあまり意味がありません。
水換えの時は水槽の底から水を吸い出し、一緒に餌の食べ残しや糞を吸い取ってください。
この作業も餌やりと一緒で、夏は週1回、春秋は2週に1回、冬は無しなど、メダカの活性によって調整が必要となります。
ベランダでも飼育できる?
メダカはベランダでも飼育できます。ただ、ベランダ飼育では水量に注意してください。
メダカ飼育を始めると、どうしても水槽の数が増えていき、気が付くと数十個になっていることがよくあります。
ベランダの耐久性や強度にもよりますが、どの程度の重さに耐えられるのかを考えておいた方が安心です。
屋根は必要?
屋根はあってもなくても大丈夫ですが、日除けは設置できるようにしてください。また、屋根が無い場合、オバーフローの対策が必要です。
オーバーフローとは水が溢れる事を言い、激しい雨や長雨の時に発生します。水槽の上部に水抜き用の穴を開けるなどの対策が必要です。
まとめ
以上、屋外でのメダカの飼い方|外飼いは日光が当たるので健康に飼育できるについての解説でした。
最後にもう一度まとめておきます。屋外飼育のメリットとデメリットは以下の通りです。
メリット
- 日光が当たるので健康に育つ
- 水槽のメンテナンスがしやすい
デメリット
- 水温変化が大きい
- 害獣や盗難のリスクがある
飼育容器は60リットルタライや120リットルトロ舟など、大きなものがオススメです。